三宅島 元気ハツラツぅ?

◇◎▲を踏む勇気

  女子高生たちの疑問が発端・地球環境保護・発展途上国の子どもの命を救う・地域の活性化・ボランティア・・・。こんなフレーズが並ぶ活動に疑問を投げかけるなんてことをすれば、薄情者・人でなし・鬼・悪魔・ケダモノ!・信じられな~い・サイテーなどといった言葉が返ってくることを覚悟しなくてはならない

d0161382_18553530.jpg   先月、小田島隆さんの日経ビジネスオンラインの超人気コラム 「ア・ピース・オブ・警句」 が 『地雷を踏む勇気』 というタイトルで発行されれた。
---小田島さんは、その昔TBSラジオのADをやっていた。83年の噴火時には三宅島を取材をし、当時の町長をはじめ被災した島民の声を聞き回ったという経歴も持つ島にも縁のある人だ。---
 それはさておき、『地雷を踏む勇気』は、3.11以降の「事象」、たとえば原発問題から君が代問題、ネット右翼、いまが絶頂の橋下徹大阪市長、アラちゃん騒動を煽るメディアまでビミョウな問題を「エッ」という切り口でさばいた抱腹絶倒(は言い過ぎ?)のコラム集だ。

  この『地雷を』に触発されたわけではないが、最初に書いたビミョ~な問題に一言。
その問題とは、ペットボトルのキャップリサイクル。
セコイ!? 小田島さんの原発事故とかネットウヨと比べられると、「そんなもんかい」というの声が聞こえてくる。とはいっても、原発問題とも接点を持ち、まさに「せこさ」の問題でもあるので、とりあえず、体を張って犬のウンチを踏むくらいの悲壮な勇気をもって述べてみたい。

 そもそもは、先日、島の知り合いのお宅を訪問したとき、ビニール袋に集められたキャップを見かけ、「ナンじゃらほい」と思ったのがきっかけ。

  子どもの頃、「月桂冠」とか「白鶴」「日本盛」などの酒瓶のフタを集め、指ではじいて、相手の酒ブタにぶつけ、机の上から落としたら頂きという遊びをよくやっっていた。2級酒のフタが主流で、1級酒は珍しく、特級酒のフタなんてクラスでも大自慢だった。「その種のコレクションなのか」と聞いた。しかしまったく的外れな質問だった。近所の人からキャップのリサイクルに協力してほしいと頼まれているらしい。

  「リサイクル?」。メーカーが集めてもう一度キャップとして再利用するのか?でも色やデザインも様々で、「伊右衛門」のキャップを「ブレンディー・ボトルコーヒー」や「カルピス 黒豆黒茶」にはめてもいいものか。会社でも、どうでもいいことだけ「学究派」と呼ばれる立場としては調べずにおけない。

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 その結果、ボトルキャップのリサイクルを行っている団体があることが分かった。 「エコキャップ推進協会」  という内閣府認証のNPO法人がこの運動の中心らしい。

  この協会のHPによると
 
A)笹森前理事長(元連合会長、菅内閣の特別顧問)の知人が、「神奈川の女子高生から、ペットボトルはリサイクルされているけど、キャップはされていないのはもったいない」と相談されたことがきっかけで協会が設立されたという。笹森さんは故人となり、現在の理事長は、シンクタンク・ソフィアバンク副代表の藤沢久美氏。

B)キャップは800個2kgで20円となり、これで発展途上国の子供たちに接種するポリオワクチン1人分になるという。2008年2月の協会設立から2011年5月までに集められたキャップは延べ36.6億個で、ワクチン代として5160万円(258万人分)、東日本大震災で被災県へお見舞4000万円が寄付された。

C)集められたキャップをリサイクル業者へ送る経費は、運動に協力する送る側の負担。佐川急便とのタイアップで、専用配送BOX(2400個・6kg入り)を利用すれば1箱420円でリサイクル業者に送ることができる。その配送BOXは、20枚3150円(@157.5円)で販売。その段ボール箱を佐川急便で送ってもらう送料は無料(というか送料込み?)。ただし離島への中継料金は別途とのこと。

  こうしてみると、実に賞賛すべき活動なのだ。


でも、なにかシックリこない。


◎まずCで、配送に要した総コストを概算すると
 
 ・(延べ回収個数)3,660,000,000÷(1箱収納個数)2,400個=1,525,000箱
 ・(送料420円+箱代157.5)×1,525,000箱=880,687,500円
    ∴合計配送コストは約8億8千万円

◎Bの収益による寄付金額は
  ワクチン5160万円+震災寄付4000万円=9160万円

◎C(送る側の負担)8億8068万円-B(寄付金額)9160万円=7億8908万円       はいずこに? 

要するに、約1億円の寄付のために、提供者(ボランティア)は、9億円の負担させられていることになる。

  お役所がコストを考えていないとよく叩かれているが、そのお役人だって、目をむきそうな「せこい」コストパーマンスのビジネスモデルを、起業や投資の専門家だという現理事長のもとでおこなっているのはいったいどういうこと?これも別な意味での「起業」や「投資」なのか?

 協会の設立主旨によれば、ワクチンさえあれば命が助かる子どもたちは、世界で一日に約6000人に登る。これに365日をかけると年間219万人になる。
必要経費1人20円で年間4400万円。2008年からの3年間でも1億3千万円余。キャップ送料コスト8.8億円の約15%で世界中の子供が救えた計算になる。
 「その子どもたちを救済することが、世界の友人として私たちの役割」といいながら、なぜ非効率なシステムをわざわざ作って、全員を救おうとしないのか。

 こうした疑問が少なからず寄せられているのか協会HPのQ&Aでは、
「当活動の目的は、ワクチンを寄付することではなく、キャップのリサイクル活動に参加することによって、環境や貧困など、世界が直面する様々な課題について、学び、考え、行動する機会を提供することであり、その目的の派生的活動として、ワクチン代の寄付を行っております」と答えている。

  だから(コスト倒れの)配送費を払ってもいいと考える人だけ参加すればいいという。
しかし、定款で協会の目的として、キャップ収集事業により(=手段)、地球環境改善とワクチン寄贈で世界の子供たちを救済する(=目的)としているのに、「派生的活動」なんてオマケ扱いはいくらなんでもねぇ?!
  それにボランティアが負担している貴重なお金をムダにしないことを「学び、考え、行動」させなくていいのか?

  いま原子力村の用語言い換え集が話題になっている。
原発事故→原子力発電所をめぐる事象、老朽化→高経年化、汚染水→滞留水、プルトニウム混合核燃料→MOX燃料、メルトダウン→燃料の損傷・・・等々、足の指まで動員しても足りないくらいあるようだ。
  敗走→転身、自爆→特攻、敗戦→終戦など古くからお上による言い換えが行われてきた歴史を持つ国とはいえ、そのうち「水素爆発」も「大音量とともに、原子炉の内部気圧と外部気圧が瞬時に等しくなる現象」なんてことをいいだすのではと思うくらい姑息な真相隠しがいまも続いている。
  ちょっと横道にそれたが、こうした言い換えと同じように、キャップリサイクルもなにか人々の不案内や善意につけ込んだスリ換えのような気がしてならない。

 学校や自治体、企業等がこうした取り組みを応援しはじめれば、むしろペットボトルを購入して、キャップをたくさん集めようということになりかねない。各地の水道局すらペットで水を売っている時代だが、使い捨てのペットボトルの消費を増やすことが、地球環境改善に繋がるとは、私の乏しい脳みそでは、どう考えても納豆食うわけにいかない、じゃなくて納得いかない(笑・・・無理にでも)。

◎Aの協会トップについても、初代笹森理事長は東電OBで電力業界労組から連合トップまで登りつめた人。2代目の現理事長は、「文藝春秋」2009年9月号から2011年4月号まで、 『藤沢久美のギモンの視点』 と題する電気事業連合会の広告記事を書いていた人。
  自然エネルギーにはチョー冷たい反面、「原子力発電をどのように位置づけるかを今こそ明確にするとき・・・私たち国民もただただ「不安」「危険」という言葉で思考停止せずに・・・・」と、「ギモン」なんていいながらに、役所ぐるみの「原発稼働やらせメール問題」を彷彿とさせる内容ばかり。
  残念ながら、偽りの原発安全神話擁護と同様な「国際援助」や「エコ」を進めてきたのではと「Wamplooのギモンの視点」を持たざる得ない。

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  あっという間に生活に溶け込んだペットボトルだが

 だからといって、いつの間にか「反原発」のオピニオンリーダーに転身されている中部大学の武田邦彦教授のようにペットボトル本体やキャップは、多額の税金を使って回収などせず、燃やしてしまうのが一番環境にいいなんていう言い分も「ギモン」。

  エコキャップ回収運動も「燃やしてしまえ」もどちらもペットボトルを製造・販売しているメーカー等の責任がすっぽり抜け落ちているのだ。
  武田教授のいうように、一番コストがかかる回収等を税金を使って市区町村にやらせているのはそのとおりなんだと思う。その分がメーカー等の利益となっているはずだ。だから、そこから導き出される答えは、ペットにより儲けているのだから、それにより生じる社会的にマイナスの効果についても「きちんとコスト負担してもらおう」ではないんでしょうか。

  女子高生から「キャップはリサイクルされず、もったいない」と相談されたら、そうしたことも踏まえて、「どうしたら本当に環境を守れるのか一緒に考えよう」というのが大人の努めだったのでは?
  私ならば、女子高生はともかく、美人OLから相談されたら、きっちりと「5時になったらその辺のことをゆっくり瓶ビールでも飲みながら一緒に考えよう」といったのだが(また脱線してる)。

  ここまで生活に溶け込んでしまったペットボトルをスパッとやめられないにせよ、使い捨ての状況はなんとかしなくてならない。 われわれ消費者もこれまでどおりドンドコとペット飲料を消費していくのか、また資源や環境を守るのコストとして、ペット飲料があと20円とか30円くらい?高くなっても受け入れるのかが問われてくる。

  業界は、「ペットをリユースするなんて、きれい好きな日本の消費者が許さないので無理」なんて一方的に決めつけているが、欧州ではスーパー等が回収ボックスを設置して、普通に20~30回使える丈夫なペットボトルを再使用(リサイクルの前にリユース)していることをまねてもいいのでは。
  福島第一原発の事故の影響でペットボトルの需要が増えているという。だったら余計に資源やエネルギーの節約を真剣に考えないと。

 幸い一部生活協同組合では、再使用の実証実験に取り組みはじめた。AGFやサントリーなど複数の大手飲料メーカでは使用済みペットを原料にペットボトルを再生する「ペットto ペット」の試みも始めようとしている。
  「こういう企業努力をしようとしているところからペット飲料を購入するなどの消費者の応援と業界への叱咤激励が、地球的規模での環境改善やエネルギーの節減に繋がるのではないでしょうか マル」というような日本放送協会的まとめ方でいかがでしょうか。

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 三宅島の清掃工場(三宅村クリーンセンター)。
離島の廃棄物処理やリサイクルは「内地」より困難が多い。


 三宅島は水源や設備の関係で、残念ながら水道水は「格別の味」なので、飲料や料理等にミネラルウォーターを使うのがスタンダードにならざるを得ない。ほかの島と比べても、その分消費量も多い。
  また、島はリサイクル資源の「内地」への輸送にも高いコストがかかる。

  東京都などは、「おいしい水」キャンペーンを行い、その技術を東南アジアに輸出するビジネスチャンスと一生懸命取り組んでいると報じられている。その前に同じ都民として三宅島に「おいしい水」の設備や技術を提供してもらえれば、エコや環境改善、ひいては水割りの改善にも繋がるのだが・・・。



★先週の三宅島

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  三本岳も白いベールの向こうに見える季節に

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浅沼稲次郎公園(通称)のツワブキは雨のなかでより鮮やかに咲いていました     

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紅葉の山や森は見かけない三宅島ですが、小さい秋はありました(浅沼稲次郎生家)

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皆既月食の10日も厚い雲に覆われ、ウオッチングは半ば諦めていましたが、雲の晴れ間に赤みを帯びた月がくっきりと


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by Wamploo | 2011-12-13 08:03 | Other
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噴火から10年、帰島から5年、火山ガス「噴出ヤメッ!」とは、なかなかならない三宅島に、元気を取り戻してもらえるように、写真を中心に、テキト~に文章まき散らし、テキトーに規則正しく綴っていければと・・・
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